平沢自治会(平沢町)

 平沢は、世帯数11の小さな集落で、明和自治区の北西端に位置しています。平沢から伊勢神峠までは、まさに道の歴史博物館です。

 集落の中央を、国道153号線が大きなカーブをえがきながら走ります。田を超えた南の山腰には、かつて中馬の往来の激しかった馬の道があり、北側の人家の前には、現在の国道改修まで飯田街道として使われていた道があります。

 この三代にわたる道の変遷を一望のもとに見渡せるのは、この平沢と隣の明川だけです。特に平沢の景観は、すぐれており、路傍の石仏が風情をそえています。

 

平沢の戸数  11戸


①自治会年間行事  ②自治会の足跡

平沢自治会(平沢町)の見どころ

 加茂一揆終焉の地

 1836年9月21日、三河の国松平郷滝脇村で起こった百姓一揆は、加茂郡一円及び額田の一部に拡大、足助の酒屋、穀屋、質屋などが襲撃されました。一揆のリーダーたちは、中馬街道を北上し、9月25日、平沢の八柱神社で今後の行動を相談していたところ、拳母藩の藩兵に捕らえられました。 

 

八柱神社

 三河の国を震撼させた加茂一揆、ここ平沢が終焉の地


 

八柱神社参道

 今も毎日村人が常夜灯に明かりを灯す八柱神社付近の中馬街道


②女性の守り神 光玄大明神(こうげんだいみょうじん)

 平沢の中央、旭地区の惣田(そうだ)へ通じる介木坂(けんぎざか)と呼ばれる山道の脇に小さなお堂があり平沢始め近隣の村人から「こうげんさん」と呼ばれ、信仰を集めています。

光玄大明神は、女性の守り神として、遠方からの参拝者が絶えません。

昔、足助の芸者さんたちが、病気平癒を祈願し、その霊験あらたかなことが広く知られることとなりました。

そして、いつしか女性の守り神として、病気に悩む女性たちの信仰を集めるようになりました。

 心願成就のお礼に、自分の干支を記した旗を奉納する習わしが残り、堂内にはたくさんのお礼の旗がかけられおり、毎年3月下旬にお祭りがあります。

現在は、女性の守り神として遠方からの参拝者が絶えません。

 

 

光玄大明神

 お堂の左側の常夜灯の横が介木坂。

 峠を越えて惣田村へ続きます。